天音光人の文学的日常

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エッセイと虚構について

村上春樹のエッセイ集『村上ラヂオ』(新潮文庫)を読んでいます。村上春樹は小説だけでなく、エッセイも面白いです。もちろん、物事に対する考え方や観察の仕方、捉え方などが非常に独創的で興味深いというのもありますが、語られているエピソード自体も面白いものが多いのです。

そこでふと思ったのですが、エッセイに書かれているエピソードは実際に体験した出来事だけではなく、虚構もかなり混じっているのかもしれません。たとえば『村上ラヂオ』には、おしゃれなイタリア料理店で若いカップルの男の方が大きな音を立ててパスタを食べる話や、田舎のうなぎ屋で二階の座敷の通されて一時間待たされ、気になって下に降りてみると、怪しげな老婆がウナギをさばいていたという話などが出てきます。

これらのエピソードはもちろん実際にあり得る話ですが、めったに体験することはないでしょう。まったくの虚構でなくても、かなり誇張があったり、人づてに聞いた話であったりしたのかもしれませんね。


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by amanemitsuhito | 2018-09-10 16:16 | 文学一般 | Comments(0)

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