天音光人の文学的日常

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小谷野敦『芥川賞の偏差値』読みました

小谷野敦の『芥川賞の偏差値』(二見書房)を読みました。これは第1回から第164回までのすべての芥川賞受賞作を偏差値で評価し論評したものです。

評価は人によって様々ですし、実際のところ私自身の評価と食い違うものも少なくありませんので、あくまでも参考程度にしかなりませんが、それぞれの論評の部分は面白いです。受賞作自体に関する論評はあまり詳しくない代わりに、落選作も含めて、選考の背景やその時期の文壇や文学の状況などに関する解説が読み応えがありました。

それにしても、芥川賞受賞者でも今ではほとんど忘れられているのも多いですし、受賞後は大して活躍していない人も多いですね。わりと最近でも赤染晶子とか朝吹真理子とか諏訪哲史とかノブモリオとか、あまり小説を発表していないようなのですが、どうしているんでしょう。

また、なんでこの作品で受賞なの?と思うようなのもありますね。たとえば町田康は受賞作の『きれぎれ』より『くっすん大黒』の方がはるかに面白いですし、小野正嗣も『九年前の祈り』よりは『にぎやかな湾に背負われた船』の方がいい作品だと思います。




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by amanemitsuhito | 2017-09-17 07:09 | 読書記録 | Comments(0)

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