水島ジュンジの『ラノベの教科書』(三才ブック)を読みました。いわゆるライトノベルの書き方の本なのですが、この中では人気のあるラノベの特徴としてフラグシップヒロインという概念が提示されています。
フラグシップヒロインというのは、作品全体の象徴的存在、すなわち作品の旗艦(フラグシップ)となるようなヒロインで、その典型的な例が涼宮ハルヒです。「涼宮ハルヒ」シリーズでは、ごく平凡な男子高校生のキョンが涼宮ハルヒという変わった女子と出会い、非日常的な世界と事件に巻き込まれていきます。涼宮ハルヒは作品の世界観や出来事の中心人物となります。
たしかにそのような構造をもつラノベ作品は少なくありません。もちろんそれが今現在どの程度の人気を得るかはわかりませんが、魅力的な小説の構造の一つであることは間違いないでしょう。