創作における対象との距離
しかし、いくつかの作品は自分の体験や実感とはほとんど無関係の、完全に頭の中で作った拵え物のような作品もあります。その代表的なのが超短編の『別れた彼からの結婚式招待状』や『夫の浮気に気づいた妻』です。これらは女性主人公ですし、キレのいいネタを思いついたので、想像して書いてみただけのものです。
ところが、『別れた彼からの結婚式招待状』は私の投稿作品の中でもダントツの1万2千を超えるアクセス数があり、評価も200を超えています。『夫の浮気に気づいた妻』もアクセス数はなぜか1500を超えていて、私の短編では群を抜いています。
どうも対象からある程度距離を置いて書くものの方が、全体を客観視できますし、独りよがりにならないという利点があるからなのかもしれません。そのあたり、もう少し考えてみたいと思います。