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天音光人の文学的日常

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創作における対象との距離

私の書く小説の多くは、主人公はモテないサエない男で、だいたい自分自身と等身大の人物です。ですから、そこには自分自身の体験や実感が盛り込まれています。

しかし、いくつかの作品は自分の体験や実感とはほとんど無関係の、完全に頭の中で作った拵え物のような作品もあります。その代表的なのが超短編の『別れた彼からの結婚式招待状』や『夫の浮気に気づいた妻』です。これらは女性主人公ですし、キレのいいネタを思いついたので、想像して書いてみただけのものです。

ところが、『別れた彼からの結婚式招待状』は私の投稿作品の中でもダントツの1万2千を超えるアクセス数があり、評価も200を超えています。『夫の浮気に気づいた妻』もアクセス数はなぜか1500を超えていて、私の短編では群を抜いています。

どうも対象からある程度距離を置いて書くものの方が、全体を客観視できますし、独りよがりにならないという利点があるからなのかもしれません。そのあたり、もう少し考えてみたいと思います。




by amanemitsuhito | 2017-06-12 07:25 | 小説作法

天音光人の文学的日常


by 天音光人