冒険型と来訪型の物語
冒険型というのは、主人公が外部世界に冒険に出て、何らかの宝や王女などを持って帰る物語です。いわゆる旅と帰還で、一番ポピュラーなパターンです。
しかし、もう一つ逆のパターンがあります。それは外部世界から誰か異人がやってきて、こちらの世界に何かをもたらしたり、あるいは壊れた秩序を回復したりして帰って行く物語です。そのような異人は折口信夫の言葉を借りれば「まれびと」と言っていいかもしれません。映画『シェーン』や『ET』なんかはこのパターンですね。
その変形として、主人公が外部世界にそのまま居着いたり、異人がこちらの世界にそのまま居着くというパターンもあるでしょう。
物語のいろいろなパターンを考えるのも、面白いものです。