人気ブログランキング | 話題のタグを見る

天音光人の文学的日常

amanemitsuhito.exblog.jp
ブログトップ

ウェブ小説の文体

以前に「パソコン読者とスマホ読者」というタイトルの記事を書きましたが、最近になって、そもそもウェブ小説はパソコンにせよスマホにせよ、ウェブ上で読む小説なので、紙の本とは文体が明らかに違うという当然の事実にようやく気がつきました。

考えてみれば、一昔前にケータイ小説なるものがはやりましたが、これはケータイのあの小さい画面で読まれるため、センテンスが短いとか、ストーリーの展開がはやいとか、独特のスタイルをもつものでした。スマホはケータイよりはだいぶマシですが、やはり画面は大きくありません。パソコンなら画面はあまり問題ありませんが、ウェブの画面で読むのは紙の本とはやはり異なります。

私自身はこれまで紙の本と同じ感じで書いていたのですが、やはりウェブ上で読むと、センテンスが長かったり、改行が少なかったり、行空けがなかったりすると、かなり読みにくいと感じました。

そんなわけで、新連載の『モテない童貞のオレに超カワイイ彼女ができるまで』はいったんは普通に書いたのですが、あとでウェブ小説的な文体に変えてみました。すると案外読みやすくなった気がします。

ウェブ小説的な文体の特徴というのは、センテンスが短い、改行が多い、行空けが多い、事件展開が速い、描写の密度が薄い、といったところでしょうか。純文学には合わないスタイルですが、ジャンルによってはよさそうなので、少し実験してみたいと思っています。




by amanemitsuhito | 2017-04-17 08:28 | 小説作法

天音光人の文学的日常


by 天音光人