天音光人の文学的日常

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レイ・ブラッドベリの古典的SF連作短編集『火星年代記』(ハヤカワ文庫)を読みました。人類が火星へ探検に行き、最初は火星人に撃退されますが、やがて火星人は地球人が持ち込んだ伝染病で滅亡します。それから地球人たちは火星に移住するものの、今度は地球で核戦争が起こり、人々は地球に戻っていきます。そして地球は滅亡し、残った人たちは火星へ移っていきます。

こうした大枠の歴史の流れの中で、人々の様々なドラマが展開されますが、それがどれも発想が奇抜で面白いのです。ずいぶん前に書かれたもののようですが、今読んでも非常に新鮮です。何度読んでも飽きないSFの古典的名著だと思います。




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# by amanemitsuhito | 2017-10-23 07:48 | 読書記録 | Comments(0)
村上春樹の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』はもう何回か読みました。世界とは何かとか非常に哲学的なテーマも多く含んでいますが、今回気づいたのは、これは閉ざされた心を開く物語として読めるのではないかということです。

この作品の中では、「世界の終り」の「僕」も「ハードボイルド・ワンダーランド」の「私」も心を閉ざした人物であることが何カ所かで書かれています。図書館の女の子は「あなたはもっと心を開くべきよ」と言ったりもします。

それが最後の方では、「僕」は図書館の女の子だけでなく街のすべての人たちを愛するようになりますし、「私」は自分が不幸になる中で、周りの人たちを祝福しようという気になります。このときに、「僕」も「私」も心を開いたのではないかと思うのです。そうすると、最終的には「僕」は壁を乗り越え、「私」は意識を取り戻すということになるのではないかという気がします。




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# by amanemitsuhito | 2017-10-22 07:34 | 読書記録 | Comments(0)

創作が滞っています

このところ読書ばかりで、創作活動のほうが滞っています。それというのも、読書というのは隙間の時間に少しずつでもできるのですが、創作のほうはある程度まとまった時間がないと、なかなか捗らないのです。

いろいろと考えているアイデアはあるのですが、形にするまでにはちょっと時間がかかりそうです。もうしばらく読書記録を続けていきたいと思います。

というわけで、今回はなんだか言い訳だけで終わってしまいました。



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# by amanemitsuhito | 2017-10-21 07:27 | 自己紹介・プライベート | Comments(0)
phaの『ニートの歩き方』(技術評論社)を読みました。著者のphaさんは京大卒ニートということで有名ですが、本を出したりアフィリエイトをやったりして、そこそこの収入はあるようなので、厳密な意味でニートというわけではなさそうですが、無理して働かずに、貧しくても好きなことをして気楽に生活するというライフスタイルを提唱していて、その点ではおおいに共感できます。この本はそうした生き方を提示した本です。

ただ、普通のニートと違うのは、シェアハウスとかネットとかで他の人たちとつながっていて、そうしたネットワーク内の助け合いもあるということです。これは非常に重要ですね。

一昔前に「だめ連」というのがありましたが、それとも考え方がよく似ていますし、もっと古い時代だとヒッピーとも似ているところがあるような気がします。その意味で、現代のカウンターカルチャーの一つなのかもしれません。




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# by amanemitsuhito | 2017-10-20 07:09 | 読書記録 | Comments(0)
19世紀のイギリスの作家ジョージ・ギッシングの『ヘンリ・ライクロフトの私記』を読みました。岩波文庫の平井正穂の訳です。他にも光文社古典新訳文庫で池央耿訳も出ています。

ヘンリ・ライクロフトというのは架空の人物ですが、作者のギッシングの分身ともいえる人物です。ヘンリ・ライクロフトは長いこと売れない貧乏作家として生活にも苦労していましたが、五十を過ぎて友人が死に際して年金を遺贈してくれたので、働かなくても暮らしていけるようになり、田舎に引っ越して悠々自適の生活を送ります。一日中古典文学を読んだり、散歩に出て自然観察をしたりという生活です。そういった架空の生活と思索の記録となっています。

これを読んで、私は率直にただただうらやましいと思いました。こんな読書三昧の悠々自適の生活をしてみたいものです。




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# by amanemitsuhito | 2017-10-19 07:58 | 読書記録 | Comments(0)

天音光人の文学的日常


by 天音光人